自分(とディーベル)の部屋を片づけていくたびに、壁の残骸が目に入って、彼らの痕跡を置いていくようで悲しくなる。
実際、骨は連れて行くのだから一緒に引っ越すわけなんだけども、なんだろうな、彼らと居た空気とか思い出とかがそこここに染み込みすぎて、そう簡単に気持ちが切り替えられるわけもなく。
この赤いシミはわたしが赤ワインを飲んで泥酔して、ハイベッドの上から全部吐いた時のものだけど(ヤメロ)、その時ディーベルが助けを求めて避難したって話とか思いだして少し笑った。
置いていくもの、連れて行くもの、見つかったもの、そして見つからなかったもの。
今日、わたしはこの家を出る。